愛がなんだ (角川文庫)

愛がなんだ (角川文庫)

もちろんテルちゃんはいろんなことバランスがとれていなすぎで「おいおい…」って葉子目線で思うことも多いんだけど、例えば私だって、もしかして連絡が来るかもしれなくてなんとなく支度をして準備万端にしておいて、それでいていざ会えたらさもちょうどそこにいて予定も空いてることが偶然のように話を合わせたりするから、少なくともテルちゃん要素はゼロパーセントではないんだと思う。好きな男性には尽くしたいと思う。ただ片思いは絶対しない。
でももちろん葉子のように冷静に客観視する視点だって持ち合わせていて、大体の女性はそうやってどっちの要素も持ちつつ、その上でより多い要素の方にカテゴライズされていくんだろうな。尽くす女か尽くされる女か。白黒はつかない。
いっぱい痛々しいことが起こるけど、現実の苦々しさとか、好きになる人(惹かれる人)は必ずしも相性が良い人ではないこととか、的を得ているような。